こどもの城
財団法人 児童育成協会
このコラムは、〔こどもの城友の会〕の情報誌「友の会通信」に1999年から掲載されているものです。小児保健クリニックのスタッフが、それぞれの専門性を生かして、子どもたちの健康に関するワンポイントアドバイスをしています。
2005年
 
12月
あたり前だけど大切なこと
10月
最初の一歩は、お父さん、お母さん
8月
夏と健康
6月
おやつの役割
 
あたり前だけど大切なこと
 寒くなってきて、今年もインフルエンザが出始める時期になってきました。病院の外来でもインフルエンザの予防接種を受けに来る子どもさんが多くなってきています。
 インフルエンザにかかった子どもに脳炎や脳症を合併することがある、と知られてから「インフルエンザは恐い病気」というイメージが定着しました。また最近は、インフルエンザにかかっているかどうかを短時間で検査できるようになったり、治療薬が開発されたりしてインフルエンザへの対応も大きく変わってきています。
 その一方で「予防接種を受けているから大丈夫」「治療薬を飲めば安心」といった誤解が見受けられるのは気になります。予防接種を受けていてもインフルエンザを完全に予防できるわけではありませんし、脳炎を防げるわけではありません。治療薬についても、残念ながら同じで脳炎を防げるわけではないのです。
予防接種はもちろん大切ですし、かかってしまったら治療も必要でしょう。でも、それと同時に「人ごみはできるだけ避ける」「外から帰ったら手洗いとうがいをする」「体調が悪いときは無理をせずに休む」といった基本的なこともとても大切だと思うのです。当たり前だけど実は大切なことも忘れずに過ごしたいと思うのです。
 
(2005年12月/小児科医師・稲井郁子)
   
最初の一歩は、お父さん、お母さん
 あき、秋!!遂に秋になりました。そんな感じなのは私だけでしょうか?今年の夏は、毎週台風が来たように感じます。
でも、そんなことには関係なく、子ども達にとってはうれしい秋ではないでしょうか。保育所や幼稚園、学校では行事が多く、練習に励んでいたり、秋休みでのんびり過ごしていることもあるでしょう。かつて運動会は秋に行なわれていました。地域をあげての小学校の運動会は、お店が学校のそばに設営されたりしました。お昼はお重のお弁当やみかんなどが用意され、敷物に座って近所の人、お友達と運動会の種目の事を話しながら食べたことを思い出します。
子ども達は、どんな気持ちで行事に望むのでしょう。運動・音楽・科学などが好きな子どもは、その発表の場で緊張しながらいきいきと動いています。何も得意じゃないと思っている子は、「練習も本番も恐くて嫌!!」と言います。そのドキドキの気持ちわかりますね。子ども達にはそれぞれ好きな物があるはずなのに“まるでない”と考えてしまうのでしょう。一人一人の出番を作ってあげる最初の一歩は、お父さん、お母さんなのでしょうね。
 
(2005年10月/臨床心理士・植松紀子)
   
夏と健康
 子どもの健康は、その時々の環境の変化にからだがうまく順応できるかどうかです。暑い時は暑いなりに、寒いときは寒いなりにからだがうまくやっていけるかです。
暑いときは汗をかきながらも元気に動きまわり、疲れれば眠って元気を回復します。寒いときは緊張してからだを守り、動き回って寒さに抵抗します。
暑いときから寒さに向かって、寒いときから暑さに向かって、その季節にあわせて調節することができる、これが健康なからだです。
冬と夏の間にある春と秋は、季節の移り変わるとき。からだにとって大きな刺激があります。健康づくりに最適です。
人間は、昔は海のなかの生物でした。そのときの名残で、今でも血液の組成は海の成分と似ています。水との遊びは祖先の遺伝子を目覚めさせるようです。原始的な満足感があるのでしょう。
日本の四季は激変します。そのなかの一つ、折角の夏の遊びを楽しく展開しましょう。それはまた寒い冬に向かっての準備でもあります。
 
(2005年8月/小児科医師・巷野悟郎)
   
おやつの役割
 園や学校生活にはそろそろ慣れましたか?新しいお友達ができると、お家に呼んで遊んだりお友達の家に遊びに行ったりするようになりますね。そのときのおやつはどのようにしていますか?成長期の子どもにおやつは欠かせません。おやつの役割は「水分補給」「栄養補給」「食べる楽しみ」などです。しかし、おやつを食べ過ぎて夕食を摂らなかったり、嫌いな料理は残しがちという習慣は困ります。おやつは大人が時間と量を決める必要がありそうですね。まず、夕食に影響しない時間を選びましょう。夕食は遅くても午後7時前には食べさせたいですね。その2〜3時間前がおやつの時間です。幼児期から学童期にかけての適量は、およそ200kcal前後です。最近の飲料やお菓子にはエネルギー量がだいたい書いてありますから参考にして組み合わせてあげましょう。
また、落ち込んだりイライラした時に、子どもはおやつをたくさん欲しがることがあります。「どうしたのかな?」と思ったときは一緒におやつを食べながら、子どもの言葉に耳を傾けてあげましょう。疲れやすいこの時期は、のんびりと親子でおやつを作って食べるのも癒されるかもしれません。
(2005年6月/管理栄養士・太田百合子)
2005年