
このたび私こと4月1日付をもって、公益財団法人児童育成協会理事長に就任いたしました。私にとりましては身に余る重責ではございますが、精一杯の努力をして参る所存でございます。
何とぞよろしくお願い申し上げます。
さて現今、日本中が新型コロナウィルスと闘っています。日本のみならず世界人類が、歴史を変えうる未知の病原体と闘っています。
見えずに忍び寄り重篤な肺炎を引き起こす新型ですが、その予防法は風邪の原因となる従来のコロナウィルス対策と基本的には同じです。この機会に風邪だけでなく感染症に対する知識を身につけておきたいと思います。正しい知識に則って行動すれば感染症に限らず、不測の事態に接した時に侮らず恐れすぎず適切に対処できるからです。
「鼓腹(こふく)撃壌(げきじょう)」という慣用句があります。古代中国の聖天使の尭(ぎょう)帝が、世の中がうまく治まっているか気になり町の様子を見に行ったところ、老人が腹つづみをうち、足で地面をたたいてリズムをとりながら、世の中は平和で天子はいてもいなくても変わらないという意味の歌を歌っていた。それを見て尭帝は安心したという故事に由来します。
私たちはそんな明るい社会を作りたくて、「子どもは歴史の希望」という旗を掲げて、国立総合児童センター「こどもの城」で30年間に亘って培ってきた多様な経験を生かし、子どもが健やかに成長できる社会の実現に寄与することを目的として、企業主導型保育、児童館・放課後児童クラブ運営、児童給食事業等々の公益事業を行って参ります。
今は新型コロナウィルスとの闘いに勝つことが急務ですが、皆様が必要としている事業は粛々と真摯に進めております。
鈴木一光